今回は前回予告したとおりホーミィの実践編です。
実はホーミィには何種類かあります。私が歌えるのは原理的には4種類で、Vairocana名義の作品では数種のホーミィや、ヴォイス・パーカッション等の特殊唱法を組み合わせる事により、シンセサイザーの様な音を出しています。その種類は無限、とは言いませんが、実際目の前で聞かないと機械音にしか聞えない声も多々あります。
さてホーミィと言っても色々ありますが、最もお馴染みなのはCMやその他TV番組でも良く使われている、モンゴルのホーミィでしょう。
今回はこのモンゴルのホーミィの歌い方を大まかに説明しましょう。
歌い方自体は実に簡単です。まず舌を硬口蓋に軽くあてます。硬口蓋とは上顎の平らな部分です。ここに触れるか触れないかぐらい軽く、且つ柔らかく舌をあてます。舌の場所は、歯の付け根からやや離れた部分の方がより上手く歌えると思います。
次に発声に関してです。これは色々試してみてください。具体的には様々な母音を出してみるのです。言うまでもありませんが、母音は5種類だけではありません。特にモンゴル語は世界で最も複雑な母音を操る言語のひとつと言われており、この事実とホーミィが無関係だとは到底思えません。発声のアプローチとして唇の形と実際出す母音を異なる発声にするのも効果的です。
例えばウーと発声しながらイやエの唇の形で発声してみるのです。慣れてくれば高い音、具体的には口笛に似た音が微かに出て来ると思います。そうしたら今度は硬口蓋に当てている舌の圧を強めたり弱めたりしてみましょう。また、下顎を前後に動かす事により舌の形を変えてみましょう。(下顎を動かさなくても舌の形を変えられる人は、無理して動かす必要はありません) こうする事により声に様々なニュアンスを与える事が可能になるのです。
これらの要素を同時に、円滑に変化させられるように練習してみましょう。器用な人なら10分ぐらいでそれらしくは出来るようになるはずです。
まずここまでが第一段階です。いわばホーミィの基礎です。実はここから先のコツが重要なのですが、具体的、科学的に書かれた記事は私自身は見た事がありません。ホーミィに関して貴重な資料になると確信していますので、お楽しみに。次回はホーミィに於ける音程と倍音について(予定)です。