今年もいよいよ音楽概説の授業が始まりました。
300人以上の女性を前にするとすごい圧迫感です。
非常にうれしいことに、何人かの学生は、2度目、3度目と履修してくれています。
期待に副えるように頑張らなくてはいけません。
ここでは授業で反響の大きかった内容のものをピックアップして、授業では言えなかった内容も含んで書いていこうと思います。
今回はまず、各種ホーミィと、オリジナル唱法「呪音」についてです。
今回の授業では、3種類のホーミィを実演しました。ホーミィは
「歌い方教えて」
の要望が大変多かったので、何回かに分けて次回以降に詳しく書いていきます。
ホーミィの内容と直接関係ないのだけど、今回の授業の感想を読んでいて面白かったのは、学生たちのホーミィの表記の仕方です。
一番多かったのは、ホーミンで、その他ホーミング、ほうみ、こうめい、etc.
私のかつぜつの悪さもあるのかもしれませんが、専門用語等はやはり黒板に書いた方が良いのでしょうね。
調子が出てくると、マシンガンのように話してしまうのは、私の悪いクセです。反省…
それにしても、“ほうみ”とか“こうめい”って… もはや伝言ゲームの領域ですよ。
「呪音」はオリジナルの唱法で、思いっきり息を吸い込んで出す特殊唱法です。*1
少し専門的になりますが、呪音で出ている周波数帯は、
主に8~20Hz帯域、2,000Hz帯域、20,000Hz以上の帯域
に分けられます。
人間の耳に聞こえるのは主に2,000Hzの帯域の音です。
8~20Hzは低すぎて振動として認識できる程度、20,000Hz以上はほぼ聞こえません。*2
8~20Hzというのは、人体が発する声としては、ギネス記録より低いので、申請することも考えています。
で、この「呪音」、映画の「呪怨」に出てくる音(CM でも使われていましたね)にそっくりで、“カラカラ”と聞こえる音です。
学生の感想は「人体から出ているとは思えない」とか「人間ではありえない」「宇宙人ですか?」etc.
多かったのはやはり『「呪怨」にそっくり!』の感想です。
因みに授業ではこの唱法を「呪音」とは言いませんでした。
この音は数年前から出せるようになったのですが、「呪怨」がCMで流れるや、
音楽関係者から「あれ中川さんがやってるの?」の嵐。
やってません(笑)
聞いてみると確かに似てる。そんなことがあって「呪音」と名づけさせていただいた次第です。*3
「呪音」は前作「Mah Vairöcana」でも聞けますが、今回のアルバム「Death Mask」でも使っていて、前作より明らかに上手くなっています(笑)
特に授業で聞いていただいた「Vairöcanation」(Death Maskに収録)は
各種ホーミィ、チベット声明、ヴォイス・パーカッション、「呪音」その他の特殊唱法の多重録音で、特殊唱法の集大成的作品です。
私の作品の中で最も気に入っている一つですので、良かったら皆様聴いてみてください。
次回からホーミィの実践です。
*1 さらに詳しく言うと、肋骨を限界まで開き、声帯を振動させます。この声帯の動きに似ている現象があります。
口を尖らせて空気を出すと、「ブブブー」と鳴りますよね。
唇を声帯に置き換えて考えていただければ比較的わかりやすいと思います。
ただし!極めて難しいです。とにかく、あらゆる特殊唱法の中でも圧倒的難度です。他とは比較になりません。
*2 呪音は外でずっと出していますと、コウモリが寄ってくるのですが、(ただし人間、殊に警察も寄ってくる)
恐らく超音波に属するこの帯域の音に反応するのだと考えられます。
*3 その他、“ストローの蛇腹の部分を曲げたり、伸ばしたりした時に出る音に似てる!”と書いた学生がいました。
確かに似てますね!すごい観察力です。これだからこの授業は辞められません。